ときめき補給 有川浩作品

当然読みたくなって近所の書店で購入。
「別冊 図書館戦争 Ⅰ・Ⅱ」
レインツリーの国

図書館戦争」シリーズは市の図書館で借りて読んでました。
甘々展開なので顔がにやける。外では読めません。
面白いです。ラノベ的はちゃめちゃ部分は文句なく楽しいし、
戦闘シーンや会話の緊張感、「図書館の自由」や障碍者についての問題提起は骨太。何より登場人物の真剣さ、前向きさに元気付けられる。広義のファンタジーと言っても良いかと思うんだけど、
「ありえなさそうでありえるかも?」という微妙なラインにあるところも魅力です。


上橋菜穂子「夢の守り人」新潮文庫版の養老猛司さんの解説に、こんな言葉があったのを思い出した。

「よいファンタジーには、悪人はいない。(中略)良い人の、悪い行動があるだけである。」「その人の行動を変えるものが、その人にとっての現実なのである。人間の行動を奥深くで左右するもの、それがリアリティーである。」

ほんとにうまいこと言うなあ、といつも思わされてしまう養老さんの言葉ですが、うなずく所の多い文章でした。「現実と物語=本当と嘘」という捉え方は間違ってはいないが十分でもない。